保健福祉サービス苦情調整委員活動報告について

保健福祉委員会 令和8年6月12日

保健福祉委員会では、令和7年度練馬区保健福祉サービス苦情調整委員活動報告について、制度の運用体制や苦情・申立て件数の推移、対応プロセスなどが議論されました。

苦情調整委員制度の構成と運用状況

練馬区保健福祉サービス苦情調整委員制度は、区や事業者が提供する保健福祉サービスに関する区民の苦情や相談について、第三者機関として公正・中立の立場で対応する目的で平成15年度から設置されています。

令和7年度は苦情相談を298件受け付け、そのうち9件が正式な申立てに至りました。前年度と比較すると申立ては1件増、苦情相談は43件増加しています。

質問1: 専門相談員や委員はどのような人material構成なのか?

浜田ゆきひろ委員から、苦情相談を受ける専門相談員や、委員を構成する福祉行政経験者について、具体的な人物像や人数についての質問がありました。

区の答弁(指導検査担当課長)

〈答弁のポイント〉
専門相談員は区の会計年度任用職員で、社会福祉士・介護福祉士の資格を持つ相談経験者2名。委員は弁護士1名、区・都の福祉行政経験者2名の計3名で構成されている。

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専門相談員に関しましては、区の会計年度任用職員となります。人格が円満で保健福祉の知識を持っている方を採用することになっております。今の専門相談員2名は、社会福祉士、介護福祉士の資格を持った相談経験のある方でございます。また、委員に関しまして、区の福祉分野で仕事をしてきた者と、都の福祉分野で仕事をしてきた行政経験者の2名となっております。

申立てに至らない苦情への対応と申立て後のプロセス

令和7年度は苦情相談298件のうち、実際に申立てに至ったのは9件のみでした。多くのケースが申立てに至る前に専門相談員による対応で解決していることが確認されました。

また、生活保護分野の苦情は前年度29件から令和7年度は42件へと増加しており、その要因についても質疑が行われました。

質問2: 苦情相談の多くが申立てに至らない理由と、生活保護分野の苦情増加の要因は何か?

浜田ゆきひろ委員から、298件の苦情に対して申立てが9件にとどまっている理由、また生活保護分野の苦情が増加している要因についての質問がありました。

区の答弁(指導検査担当課長)

〈答弁のポイント〉
個別調査の段階で専門相談員が丁寧に対応し、その場で解決するケースが多い。生活保護・障害分野の苦情増加は、サービス利用者の母数増加や制度の周知啓発の成果と考えられるが、明確な原因分析はまだ推測の域にとどまる。

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275件につきましては、個別に調査に入った段階で専門相談員が相談に乗りながらお話をさせていただき、その場で解決しているものも相当数ございます。また、委員との面談を経て御納得されて、申立てに至らず終わるというものもございます。全部が調整できずに終わっているものではございません。年々受付は増えてございます。おっしゃるように、令和4年度から、生活保護分野、それから障害分野でかなり多くなってきたと分析してございます。原因のようなものは、まだ推測の域でございます。利用者が増えてきたところは感じてございますけれども、そもそもサービス利用者の方が増えて母数が増えたところもございます。また、私どもが一生懸命、苦情調整委員制度の周知啓発をしている成果も出てきたと考えてございます。

申立ての調査対象外の判断基準と対応期間

令和7年度は申立て9件のうち6件が調査対象となり、3件は調査対象外となりました。条例により係争中の案件や審査済み案件などは対象外とされています。

また、対応に長時間を要する事例として68回、1,742分の相談対応が行われたケースが報告書に記載されており、対応の目安についても質疑がありました。

質問3: 申立ての調査対象・対象外の判断基準や、対応にかかる時間の目安は何か?

石森愛委員から、申立ての調査を行う・行わないの切り分け基準や、対応に時間を要する場合の目安・基準についての質問がありました。

区の答弁(指導検査担当課長)

〈答弁のポイント〉
係争中や議会審議中、審査済み、既に調査済みの案件は条例により申立ての対象外となる。申立て後は45日以内の解決を目安としているが、申立てに至らず相談を継続するケースは基準を設けず納得いただけるまで対応する。

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申立てできる範囲は条例で定められてございます。係争中のものや、議会で審議中、審査が終わったもの、既に1回苦情調整委員で調査をしたものは、申立ての対象外となってございます。申立て件数全てを委員が確認し、条例等に照らし合わせながら受けられるかどうかを判断して、今回は3件について調査対象外となったものでございます。申立てされたものに関しては、45日以内に解決する目安をつくってございます。ただ、申立てに至らずに、ずっと相談員と相談していらっしゃる方もいらっしゃいます。委員のおっしゃるとおりで、この前に相談したからといってお断りするようなことはございません。御連絡があれば御納得いただけるまで対応する形になってございます。

令和7年度苦情相談件数298件
令和7年度申立て件数9件
調査対象件数6件
調査対象外件数3件
生活保護分野苦情件数(前年度比)42件(前年度29件)

苦情・申立て内容の所管への情報共有

苦情調整委員制度は中立・第三者機関としての性質を持つため、原則として苦情・申立て内容を区の所管と全て共有する関係にはないとされています。

一方で、福祉現場の課題改善に生かすため、所管との情報共有を求める意見も出されました。

質問4: 苦情・申立ての内容は所管にフィードバックされているのか?

島田拓委員から、苦情や申立ての中身が所管にフィードバックや共有されているかについての質問がありました。あわせて、特別養護老人ホームへの申込みや車椅子納品の遅延といった具体例を挙げ、現場の生の声を改善に生かすよう求める意見が述べられました。

区の答弁(指導検査担当課長)

〈答弁のポイント〉
制度の中立性から内容を全て区と共有する関係にはないが、申立て者の希望があれば事務局から所管へ伝えることがある。また、区内部では毎月月報の形で情報提供しており、所管からの問い合わせに応じて適宜情報共有していると認識している。

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苦情調整委員制度そのものが、中立、第三者機関としての性質を持っておりますので、内容を全て区と共有するという関係にはございません。ただ、申立て、相談のあった方から伝えてほしいという御希望があれば、事務局からお伝えすることはございます。今回は5年分のまとめで報告書を提出しておりますけれども、区の内部的には毎月、月報の形でお知らせを出してございます。それぞれの所管からお問合せをいただくことも多くございますので、適宜適切に情報共有しているものと認識してございます。

対象外となった相談者への案内

調査対象外となった苦情についても、専門相談員が適切な案内を行っているかどうかが確認されました。

質問5: 対象外となった相談者には、他の相談窓口の案内が行われているのか?

山崎まりも委員から、苦情調整委員制度の対象外となった相談者に対して、相談内容に応じた適切な窓口案内が行われているかについての質問がありました。

区の答弁(指導検査担当課長)

〈答弁のポイント〉
対象外の相談であっても専門相談員がしっかり対応し、必要な窓口の案内を行っている。

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御相談いただいたときには、対象外であっても専門相談員がしっかり対応してございます。その上で必要な窓口の御案内もしてございます。

質疑のポイントとまとめ

  • 令和7年度の苦情相談は298件、申立ては9件で、いずれも前年度から増加しています。
  • 専門相談員2名と委員3名(弁護士1名、福祉行政経験者2名)による丁寧な相談対応で、多くの苦情が申立て前に解決しています。
  • 申立ての調査対象外の判断は条例に基づき行われ、対応期間は45日以内を目安としています。
  • 制度の中立性から所管との情報共有には一定の制約がある一方、月報等により適宜情報共有が行われています。

⇒ 今後の動向を注視してまいります。

議事録抜粋(出典)

発言者会議発言抜粋
指導検査担当課長 保健福祉委員会 専門相談員2名は、社会福祉士、介護福祉士の資格を持った相談経験のある方でございます。
浜田ゆきひろ委員 保健福祉委員会 実際に相談員の方が丁寧に御対応いただいているということだと推察いたします。大変評価いたします。
石森愛委員 保健福祉委員会 10ページに対応にお時間を割いていると記載されています。長いものであると68回、1,742分と書いてあります。
島田拓委員 保健福祉委員会 福祉現場は本当にいろいろな課題があって、改善しなければいけないところはたくさんあると思います。区として、こういった生の声をぜひ生かしていただけたらと思いました。

出典: 議事録より抜粋。全文は区議会の会議録をご覧ください。

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